【要約】医者が教える食事術 最強の教科書 【太る原因は脂肪ではなかった】

食事術

医者が教える食事術

本の著者である牧田善二氏は、2003年に東京銀座にAGE(エージーイー)牧田クリニックを開業し、延べ20万人もの患者を診ている糖尿病専門医である。北海道大学医学部を卒業し、ニューヨークのロックフェラー大学などで、糖尿病合併症の原因として注目されているAGEの研究をされてきた方です。

医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68」では医学的根拠をもとに今まで常識とされていたことが実は間違えであったことを提起され、いかに世の中はメディアや飲料メーカーからのイメージ戦略で日々の食生活を送っていたか考えさせられる内容となっております。

そのため、多くの方から反響を呼び、今ではシリーズ合計80万部(2019年時点)を超え、各メディアから出演依頼が続々と来ている状況です。

食事が豊かになった現代社会において、誰もが自由に3食お腹いっぱいに食べられるようになった今、自分の食欲に任せて好き勝手に食べる人と、正しい情報をもとに口に入れるものを考えて食べている人との健康格差が今後ますます広がって行くと思われます。

だれも運動よりもまずは食事を整えることが何よりも大事であることに気づき、正しい情報をもとに自分の身体を作る食べ物を選んでいく必要性があることをとても感じることができます。

なぜ太るのか

カロリーの過剰摂取、脂肪の取り過ぎから太ると思っていませんか?

本著者である牧田氏によると、脂肪を食べたから体の脂肪が増えるのではなく、糖質の過剰摂取によって、脂肪が増えると主張しています。
長年肥満の犯人を脂肪としてきた一般世論に対して、これはまったくの冤罪であるとのことです。

なぜ、脂肪ではなく、糖質によって太るのかそのメカニズムについて説明しております。

食べたものは消化・吸収の過程で、新しい物質に分解・合成されていきます。

脂肪を食べたから、そのまま脂肪になるというのではなく、糖質を過剰摂取してブドウ糖が余ると、中性脂肪が蓄積されるのです。

食物として口から摂取したこれら糖質はすべて、消化酵素によって1個1個のブドウ糖や果糖に分解されます。

(中略)

糖質をたくさん摂取すれば血液中のブドウ糖が増えます。

そのままでは血糖値が上がりすぎてしまいますから、膵臓からインスリンが出てきて、余ったブドウ糖を処理します。

(中略)

インスリンが余ったブドウ糖をグリコーゲンに変えて、肝臓や筋肉の細胞に取り込みます。

それによって、健康な人は、血糖値が上がりすぎずに済んでいるのです。

しかし、グリコーゲンとして細胞内に取り込める量は限界があり、さらに余ったブドウ糖は今度は中性脂肪に形を変えて脂肪細胞に取り込まれます。

これこそが肥満の原因です。

ブドウ糖が過剰になると脂肪細胞に取り込まれるため、そのブドウ糖のもとである糖質の過剰摂取が脂肪が増えることに繋がることが分かります。

血糖値が健康管理の最大のカギである

世の中のサラリーマンが目覚めとして一日が始まる朝をスッキリ過ごすために缶コーヒーを飲んでいるCMが流れています。

そのイメージの影響を受けて、無意識のうちに朝は缶コーヒーで目覚めをスッキリさせるために飲んでいる人も多いと思います。

著者の牧田氏によると、これら缶コーヒーに含まれる糖質は血糖値を急激に上昇させる不調の原因となると訴えております。

液体の糖質は口にしてすぐに血糖値が上がり始め、30分後にはピークに達してしまいます。

缶コーヒーを1本飲めば、糖尿病のない健康な人でも30分後には血糖値が140くらいまで急上昇します。これを「血糖値スパイク」と呼びます。

飲んだ後の症状として頭がスッキリした気分になる感じがしますが、上がった血糖値は元に戻すためにインスリンが膵臓から大量に出て下げようとします。

そのため、体内の血糖値はジェットコースターのように上下に振られ、気だるさが疲れ、集中力が掛けると言った症状に繋がり、またその症状から抜けようと糖質が高い飲み物を飲んでいるような糖質中毒者が多くいることに警笛を鳴らしています。

血糖値を上げないためには?

著者の牧田氏によると、血糖値をあげることが不調の原因となるため、糖質が多い物を避けること、血糖値が急激に上がらないように食べ方を意識すること、上がった血糖値を下げる作用の食べ物を取ることが大切であると説いております。

『人体を壊す糖質ベスト5を極力避ける』

悪性度ナンバー1:缶コーヒーや清涼飲料水、ジュース
悪性度ナンバー2:砂糖の入ったお菓子
悪性度ナンバー3:果物
悪性度ナンバー4:白米、白いパン、うどん
悪性度ナンバー5:玄米や全粒パン、イモ類

『「野菜→タンパク質→糖質」の順で食べる』

ダイエットには、食べる順番も大事です。私たち人間に備わっている消化・吸収のシステムを考えるなら、まず繊維質の豊富や野菜、続いて消化に時間のかかるタンパク質、最後に糖質を食べることによって血糖値の上昇が緩やかに抑えられます。

『血糖値を抑えられる物を取る』

オリーブオイル
白ワイン
シナモン
水2リットル(1日)

なぜ人は老けるのか

人生100年時代が訪れると言われている今、できる限り若々しく健康で生きたいと思いますが、その気持ちとは裏腹に年を重ねるごとに体力が衰えたり、見た目が老け込んでくるものです。

なぜ老けるのかについても、この本では分かりやすく取り上げられており、太る原因である糖質の過剰摂取が老化の進行を促進させるものであることが書かれております。

私たちが生きるために絶対に必要なものが、ブドウ糖と酸素だが、一方でそれらは私たちにとっては老化の原因となります。

ブドウ糖と酸素が結びつくことで水と二酸化炭素とエネルギーが生産されます。

この過程でブドウ糖が原因の「糖化」、酸素が原因の「酸化」という悪い作用が起きます。

糖化も酸化も、私たちの体のあちこちを傷つけ老化させます。

酸化のイメージとしてりんごが空気に触れ続けると腐ることを挙げられますが、空気の酸化対策は、生き続ける上で酸素は必要不可欠なため、誰もが酸化を受け続けると思いますが、糖化(AGE)に対しては、摂る食べ物によって一人一人大きく変わってきます。

糖化に対しての知識があるかないかで、あなたが地元や学生時代の同窓会に参加した際に、同級生と比べた時の老け方に自信を持てるかどうか決まってくると言ってもいいでしょう。

老けたくないなら○○を減らしなさい

今や美容に関する情報が溢れ返り、アンチエイジングに関する美容グッズや美容整形の施術ができる場所がとても多く、美容の市場は2兆円ほどと言われております。

それだけ多くの人が美容に対して関心があり、人間の美容への欲望は際限ないものとも感じます。

もちろん手入れをして、自分を綺麗に美しく魅せることは、人生をより良いものにするために素晴らしいかもしれません。

ただし、普段自分が食べる物や生活の仕方が不摂生で、お粗末にしている人は、どんなにお金をかけて見た目を良くしようとしても見透かされてしまうと思います。

まずは、自分が口にする食べ物や生活を見直してから、徐々に変えて生きつつ綺麗になっていく必要があると考えます。

著者の牧田氏によると老化を促進するAGEが発生しやすい物、それを抑える食べ物を本書で取り上げております。

『AGEが発生するもの』

高血糖
AGEの多い食べ物 (高温で調理する食べ物、揚げ物)
紫外線
タバコ

『AGEを抑える食べ物(抗酸化力をもつ食べ物)』

ウナギ、鶏肉、マグロなどの肝臓や筋肉に多く含まれる「カルノシン」
豚肉、ウナギ、玄米、そば、レバー、鶏肉の「ビタミンB1」
カツオ、マグロ、サーモン、ナッツ類、肉類全般、野菜、バナナ、ニンニクの「ビタミンB6」
赤ワイン、ブルーベリーの「アントシアニン」
大豆の「イソフラボン」
コーヒーや紅茶の「タンニン」
緑茶の「カテキン」
玉ねぎ、柑橘類、そばの「ルチン」
チョコレートの「カカオポリフェノール」

まとめ

体調を壊してから、病気になってしまってから、普段の生活を見直そうという気持ちが抱く人も多いと思います。

結果、医療費が嵩んだり、場合によっては取り返しのつかない状態になってしまう場合もあると思います。

普段から自分の健康は自分で守り、老化の促進を抑えるのも自分次第であると思って生活している人は、結果大きな医療費もかからず、人生を楽しく謳歌できると思います。

これからの時代は、老ける人と老けない人の二極化が進み、健康な人と不健康な人の二極化が進むと思います。

正しい情報を仕入れ、普段の日常に取り入れ、自分が食べるものによって体調と老化か決まることを念頭に日々の暮らしを行って行けば、10年後は大きく変わっているでしょう。

 

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