こんにちは。todo(トド)です。
今回、ご紹介させていただくのは腸に関する本です。
「新しい腸の教科書 健康なカラダはすべて腸から始まる」です。
腸って、脳の次に神経細胞が多く、脳の指令ではなく自己判断する機能を持っていることから「第二の脳」と呼ばれているということをご存知でしょうか。
それほど大事な腸なのに、あまり腸のことを詳しく知らないですよね。
腸を知ることが、心身の健康を維持するためにとても大切であることを本記事で理解できると思います。
それでは、見て行きましょう。
目次
著者のプロフィール
まずは、著者についてご紹介します。
江田クリニック院長、医学博士
1971年、栃木県生まれ。自治医科大学医学研究科修了。日本消化器病学会専門医。日本消化器内視鏡学専門医。米国消化器病学会(AGA)インターナショナルメンバーを務める。消化器系がんに関連するCDX2遺伝子がピロリ菌感染胃炎で発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表し、英文誌の巻頭論文として掲載。毎日、国内外から来院する数多くの患者さんを胃内視鏡、大腸内視鏡で診察する。
「王様のブランチ」に出演したり、雑誌anan、Tarzanなどで解説されたりメディアに多く露出されている方です。
”第二の脳”といわれる「腸管神経」ネットワーク
冒頭でもお伝えしましたが、腸って第二の脳と呼ばれています。
腸は、脳に次ぐ神経細胞の数があり、また脳に全てを支配されているわけでもなく、自ら判断を下す機能を持っているのです。
なんかちょっと怖いですね。
腸には約1億個の神経細胞が存在し、人体においては脳に次ぐ多さ。しかも、腸のコントロールは、すべて脳が支配しているのでなく、腸が自ら判断を下す機能を持つことから「第二の脳」とも呼ばれています。
さらに、腸は脳とつながっていて、それは腸管神経と呼ばれる神経が通っています。
腸管神経は、迷走神経を通じて、脳とつながっています。迷走神経は主に腸の動きを活発にする副交感神経の機能を持ち、逆に腸の動きを抑える交感神経は、脊髄の中枢神経とつながっています。
腸は、腸管神経から迷走神経を通して、私たちの自律神経(交感神経、副交感神経)と関わっています。
そして、脳と腸は互いに影響しあう存在です。
「食べ物はその人自身を作る」という言葉がありますが、まさにその通りで、食べたものがそのままあなたの脳に影響されるということです。
なぜ旅行で便秘になる?脳と腸の親密すぎる関係
旅先でお腹の調子が悪くなったことないですか?
旅先でお腹の調子が悪くなるにはきちんとした理由があるんです。
旅行先で便秘になるのは、不慣れな環境に脳がストレスを感じ、交感神経がはたらきすぎることで、腸の動きが低下して起こります。この状態が長く続くと、悪玉菌が増殖して、さまざまな不調を招く恐れがあります。
(中略)
また、緊張する場面で下痢になってしまうのは、過敏性腸症候群。これは失敗できないという強い不安(興奮)を抑えようと、副交感神経がはたらきすぎ、腸の動きが活発になってしまうことなどで起こります。
不安になる気持ちと、自律神経が乱れて腸に大きく影響してしまうんです。
ストレスや不安な気持ちから便秘や下痢になる
自律神経が乱れると悪玉菌が増える!
自律神経が乱れると、腸が乱れます。
腸が乱れると、腸をお掃除してくれる動きが鈍くなり、悪玉菌という悪さをする菌が増殖してしまうのです。
空腹時には、お腹が鳴ります。このとき、腸内でなにが起こっているのかというと、腸管が大きく収縮し、散らかった腸内をおそうじしています。これを「MMC(伝播性消化管収縮運動)」といい、殺菌性のある消化液が悪玉菌を処理し、環境を整えているのです。
自律神経のうち、興奮や活動時に優位になる交感神経がはたらくと、腸管の動きは抑えられ、逆にリラックスしているときにはたらく副交感神経が優位になると、腸管の動きが活発になります。
自律神経のバランスが崩れると、腸管の動きが正常にコントロールできなくなります。
前述したMMCのシステムが正常にはたらかなくなり、悪玉菌を殺菌して抑える作用が不十分になります
悪玉菌が増えると、肌が荒れたり、免疫力が低下したりします。
幸せホルモン「セロトニン」の9割は腸でつくられる
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、実は腸で作られているのご存知でしょうか。
セロトニンは、興奮物質であるノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、目覚めをよくしたり、やる気を起こさせたり、前向きな幸福感に影響を与えるとされるホルモン。
(中略)
セロトニンの90%は腸管でつくられており、そのほか血液に含まれる血小板や脳で作られている。
そんなにセロトニンって腸にあるのか〜って感じですよね。
血液中の血小板:8%
脳内の神経:2%
数値として圧倒的ですね。
なので、腸を健康にすれば幸福度が上がるということですね。
食べて改善!腸がよみがえる食生活
腸と脳は大きく影響していて、幸せホルモン「セロトニン」が多く占めているお話をさせていただきましたが、それでは健康な腸を保つにはどうすれば良いのかという点についてご紹介していきます。
健康な腸にしてくれる「4大食品」って?
健康な腸は、どういう状態かというと細菌のバリエーションが豊富であることです。
健康な腸の条件は、腸内細菌のバリエーションが多いこと。腸内細菌の種類が多いほど、腸内の粘膜のバリア機能が高まり、外から入る細菌やウイルスに対しての免疫力がアップします。
細菌のバリエーションを増える食べ物がきちんと摂ることが腸の働きを良くするためには必要不可欠なんです。
腸内細菌にとって良い食べ物がこちらです。
- 発酵食品:ヨーグルト、味噌、納豆
- 水溶性食物繊維:海藻、ごぼう、もち麦
- オリゴ糖:バナナ、玉ねぎ、はちみつ
- EPA・DHA:青魚、鮭、アマニ油
腸内を悪化させる4つの糖質「FODMAP」とは?
一方、FODMAP(フォドマップ)食と言われる食べ物が腸の働きに悪い作用をもたらすと言われています。
以下、キーワードとなる頭文字を取ってFODMAP(フォドマップ)と呼ばれています。
- F「発酵生の」
- O「オリゴ糖」
- D「二糖類」
- M「単糖類」
- A「AND」
- P「ポリオール」
FODMAP(フォドマップ)食の実験結果がこちらです。
2014年にオーストラリアの医師が、糖質摂取を制限する「低FODMAP(フォドマップ)食」について、世界的に権威の高い医学誌に論文を発表し、世界中で大きな話題となりました。
この論文は、オーストラリアの医師ハルモスらが、30人の過敏性腸症候群の患者と8人の健常者を対象に行った実験の結果です。それぞれランダムに「低フォドマップ食」と一般的な食事に分けて、21日間1日3食ずつ食事を提供し、最後の7日間の便の状態を調べました。その結果、過敏性腸症候群で低フォドマップ食だった人のうち、下痢型・便秘型ともに腹痛や膨満感などの腹部症状が改善し、特に下痢型の人は便の状態も改善しました。
もしかしてFODMAP食品が原因かも・・・・
自分の腸内環境チェックリストをご紹介させていただきます。
- 糖質オフとしてお米を控えているが、お腹が張っている
- パンやパスタを食べたあとに下痢をしたり、便が硬いように感じる
- 牛乳屋チーズなどの乳製品をとるとお腹が痛くなる
- 毎朝ヨーグルトを食べているのに便秘が治らない
- ごぼう、豆などの食物繊維をとるとガスや下痢・便意がひどくなる
- 納豆、キムチなどの発酵食品をとっても便が出ない
- 玉ねぎやにんにくを食べると下痢や腹痛を引き起こす
- きのこ類を食べるとお腹が痛くなる
- りんごや桃、柿を食べるとお腹に不快感を感じる
- キシリトールガムを噛むとお腹がゆるくなる
これに一つでも該当するとFODMAP(フォドマップ)食の影響で、あたなの腸を蝕んでいるかもしれません。
まとめ
如何でしたでしょうか。
日本人のがんの死亡率第一位は「大腸がん」と言われています。
がんに関わらず、腸は日頃の私たちの身体的、精神的にも大きく左右しているのです。
まとめると、
- 腸は第二の脳と呼ばれるほど、神経細胞があり、自律神経と密接に関わっている
- 自律神経が乱れると、腸の働きが悪くなり便秘や下痢になる
- 腸には幸せホルモン「セロトニン」が9割もある
- 腸内細菌のバリエーションを増える食べ物をきちんと摂ろう
もっと詳しく知りたい方は、ぜひ「新しい腸の教科書 健康なカラダはすべて腸から始まる」を読んでみては如何でしょうか。